生年

1980年

出身

兵庫県尼崎市

所属

ゲストハウスそらうみ 宿守

経歴

旅行会社でお遍路企画・案内→ゲストハウス開業

資格

四国八十八ヶ所霊場会公認先達、四国八十八ヶ所霊場第6番札所安楽寺出家得度、石鎚山巡拝先達、西国三十三所公認先達、小豆島八十八ヶ所先達

ガイド内容

四国八十八ヶ所霊場巡礼、石鎚山巡礼、小豆島八十八ヶ所霊場巡礼

対応フィールド

四国霊場、石鎚山、小豆島霊場

対応シーズン

オールシーズン

お客様に一言

お遍路を巡って学ぶことは多くあります。例えば、歩き疲れた時にいただく1杯のお茶の味。体に染みていくようなお茶感覚や、そこから湧き上がる感謝の気持ちや優しい思い。そんな些細なことからでも学ぶことはたくさんあります。自分と同年代の人や、もっと若い人にも知って欲しいです。

「野瀬さんは、お坊さんの家の方なんですか？」との問いかけに、「いえ、実家は敬虔なクリスチャンの家庭です」と優しく微笑みながら返してくれました。
大学卒業後、四国八十八ヶ所霊場第6番札所安楽寺で得度し、正真正銘のお坊さんになった野瀬さん。遍路との出会いは24歳の時。兵庫県尼崎市の実家を飛び出して、初めて四国八十八ヶ所参りをしました。
「今思えば、あれはプチ家出ですね（笑）でも、その旅がきっかけで遍路に魅力を感じるようになりました」
その後、旅行会社で添乗等の仕事をしながら公認先達の資格も取得。当時は「会社員×お坊さん×先達」という合わせ技を持つ、なかなか珍しいタイプのガイドだったようです。

現在は、四国八十八ヶ所霊場第83番札所一宮寺の近くでゲストハウスそらうみを経営されています。電車好きが高じて、宿の隣には地元私鉄の踏切が。
昔ながらの田園風景の中に佇む宿では、野瀬さんならではの趣向を凝らしたおもてなしがあります。「宿泊される方には、基本的に夕食を一緒に食べてもらいます。食事を囲んで初めての人とお互いのことを話したり。遍路旅って、人との出会いも大きな魅力の一つなんです」と、カウンター越しに語る野瀬さんの姿は、数多くの旅人を送り出してきた経験が随所ににじみ出ています。
また、自身の経験だけに頼らず、古書を収集してそこから史跡や文化を学ぶことも多いのだとか。そらうみならではの、旅人同士の交流やガイドブックには載っていない玄人好みの話題に、思わず耳を傾けて聞き入ってしまいます。

バイクツーリングが趣味で、登山やカヌーなどアウトドアも大好き。お休みが取れると、愛犬を連れて旅に出ることも多いそう。「一緒に行っていないのは、あと沖縄だけなんです。どうやって行こうか、ずっと考えています」と愛犬を小脇に抱えて目を輝かせています。
とにかくアクティブで外に出ることがお好きな野瀬さん。最近では先達の高齢化が進む中で、歩き遍路の先達ができるという点でも貴重な存在となってきました。若いながらも、多様な経験や出会いを重ねてきた野瀬さんとの旅は、遍路という古くからの文化を新しい角度で見られる旅になることでしょう。